カナダ旅行記 2日目
カナダ旅行2日目。
寝惚け眼をこすりながら時計を見ると…なんと14:30。12:00に起きるつもりが、Jet lagと移動の疲れで1日目の夜は目覚ましをかけずに寝落ちしてしまったようだ…。
Andyは全く起きてこない私をとても心配して、何度もユキコさんに連絡をしていたようだ…申し訳ない。
その時アヤコさんが言ってくれたのが「これだけ寝たのには理由があって、体が必要としていたんだよ」と。体力も精神も消耗していたのだろう。14時間ほどぶっ続けで寝たのは何年振りだろうか。
とにかくAndyとユキコさんに謝り、急いで準備をし15:00に家を出発。
この日は近くのCostcoとShopping CentreのCrossIronへ。
実は日本のCostcoにいったことがないので、初Costco。広い!!!
可愛らしい柄のお皿が売っていたり、ブランケットがたくさん売られていたり、日本ではあまり見ないようなユニークな商品がたくさん売られていて、また留学中の思い出が蘇ったとともに自分は今外国にいると改めて実感して、心が躍った。
種類豊富で安い野菜やフルーツ、チーズやパン。トマトソースやメキシカン、オートミールなどのシリアル、おしゃれなお惣菜たち。
いわゆる、チーズやトマトソース、野菜をふんだんに使った西洋料理やフルーツが好きなので、またここでも居心地の良さを感じる。
CrossIronでは、ブーツを探す旅へ。
WINNERSというアウトレットのセレクトショップから始まり、広いモールの中を歩き回った。(Winnersは質のいいブランド品が半額以下の値段で買えたりと、とてもお買い得なので本当にオススメ)
私一人のためにユキコさんとAndyを連れ回してしまい、途中から申し訳ない気持ちになった。。
結局、落ち着いたピンクのセーター、ギンガムチェックのマフラーとブーツを購入。
夜はPeterさん、Davidさん、ユキコさん、ミワさん、Andyがもともと働いていたSUMO lounge近くに位置する、JOEY Eau ClaireというレストランでDinner。
今、ユキコさんの周りにいるのはSUMO loungeで一緒に働いた仲間たちだ。
ここでの出会いがなければ、彼女は今と全く違う人生を歩んでいたのだろう。
それを考えると、もちろん自分の努力は必要不可欠であると思いつつ、どれだけ努力したって結局は偶然が生む人との出会いが人生を大きく変えるのではないかと思えてくる。
話を戻すが、JOEYはとても雰囲気がよく、スーツ姿の30代くらいの男性2人組や、20代後半くらいの若者が友達同士で来ているのが見えた。
スタッフが笑顔でフレンドリーに声をかけてくれるのも素敵だった。
食事をしながら、ユキコさんにこんなことを言われた。
「oichanは結局さ、What you want?」と。
Calgaryに来て改めて感じたが、やっぱり私は英語圏の文化が好きで、こちらでの生活にとても憧れている。
英語自体がかっこよくて好きだし、家を始めとした建物がおしゃれ。スーパーに売っている小物も服も全て好き。仕事とプライベートのバランスが取れていて、家庭がある人は仕事終わりに飲みにいくなどせず、家族の元に帰り、ブランケットに包まって暖炉の前で映画を見たりする。週末は家族と過ごし、人間関係もオープンでしがらみがなく、さっぱりしていてフレンドリー。自分は自分と考えている人が多く、いろんな人がいてOKと思っている。自由で明るく余裕がある生活。そして人口密度が低く、広大で自然豊かな土地も空も、人々のスタイルも顔も全部大好き。
日本は、最近も先生同士のいじめや電通の過労自殺といったニュースからもわかるように、仕事への執着やオープンで率直でないコミュニケーションが原因での人間関係のいざこざ、自分の意見をはっきりと述べにくく、周りの評価や社会的な物差しで人生を考えてしまうことも多い。礼儀や建前、上下関係など周りを気にして、我慢したり、空気を読んで行動したり、相手のことを立て"なければならない"コミュニケーションが本当に苦手だ。私の性格からすると、どうしても英語圏での生活があっているのは明確。
だけれどユキコさんにWhat you want?と聞かれて、海外で暮らしたいと即答できないのには、いくつか理由があった。それは、
- パートナーの存在
- 日本での、比較的高い生活水準
- 移民として海外で暮らす厳しさ
である。結局自分が望んでいる生活を、英語圏でするのは簡単ではないということだ。
差別をしているわけでは決してないが、特に高度な職能がなく移民として入るということは、日本のコンビニ店員や清掃員として働いているベトナム人やフィリピン人、中国人の人々のような立場からのスタートということになる。
また、日本での生活を捨て切るのは後ろ髪を引かれるというのもある。
現在の私の勤める会社は、日本の会社としては稀に見る良い会社だと思う。
- フラットな人間関係
- 半分の従業員は外国籍で英語を使える
- 実力主義で自由な会社
- 残業を無理にさせることがない
- "義理・人情"といったemotionalな部分より合理的な考えをする人が多い
- 伝統や建前に固執しない
- 休暇を取りやすく、成果さえ出していればプライベートを重視しても問題ない
主人も日本でのキャリアを積み上げてきている中で、本人が強く海外生活をしたいと希望していないにも関わらず、敢えて言語の壁がある環境に自分を移す決断はしにくいだろう。
はっきりとした答えは出なかったが、少なくとも今自分が何に迷っているかは言葉にすることができた夜だった。
そして、ユキコさんとの語り合いは帰宅後も続く。
美味しいワインとCostcoで買ったスナックをお供に。
彼女が生きる上で大切にしていることは「Choiceできる状態を保つ」ということ。
本当はこうしたいけど、自分にはこの選択しかできないという状態が人を苦しめる。
選択肢を多く持てば持つほど、心にゆとりは生まれ自分らしく生きることができると私は思う。
私はなぜか「優秀になりたい」といつも焦っていたが、承認欲求以外の理由でいうと、選択肢をなるべく多く持ちたいからというものがあったのだなと気づいた。
例えば、仕事。自分にスキルがあり特異な経験をしていたら、転職するときにたくさんの選択肢を持つことが出来るだろう。
人生の多くで、選択をするにはお金というものがとても大切だ。
リタイアした後の過ごし方にしても、選択できるようにするためにはお金が必要。
選択肢を多く持つためには、自分自身を強くしなければならない。
この考え方は今後の人生も忘れないようにしたい。
"選択"に関わることで彼女は多くのことを教えてくれた。
- 自分の選択に責任を持つ。絶対に人のせいにしない。そうすれば、後悔することはない
- 「私はこうしたい」と理由も含めて、相手に伝え、あとは相手の選択に身をまかせる。(例えば、今家族が苦しんでいてあなたの分までサポートできない。あなたが変わってくれなければ、別れるしかない。そう決めた。でもこれを聞いてあなたが変わるかどうかはあなた次第、と)
"人とのコミュニケーション"に関しては、やはり常にオープンで正直であること。
なぜなら事実を見ずに勝手にああではないか、こうではないかとasumeすると(思い込みや想定をすること)、そこには人間関係に亀裂が入る。人からこう聞いた、あの人はああいっているけど本心はこう思っているのではないかなど。
こんなことを言っていては、埒が明かない。ユキコさんに言わせてみれば、「人間関係ではNo Dramaが一番」とのことだ。
それから他に印象的だったのは、「"30歳でどうなっていたいか"をできるだけ具体的に決めなさい」という言葉。
とにかく30歳でどんな自分になっていたいか、それを明瞭に強く持てば必ず叶う。
そんなことを夜遅くまで語らいながら2日目は終了した。